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【後編】「受験体操」~学校によって異なる特色~
2018年7月28日 7:00 PM カテゴリー: 【コラム】Stars Smiley Spirits
こんにちは、Stars Smiley代表の村田綾子です。前回のコラムでは、受験体操の心構え、概要についてお話ししました。
今回は、特色がはっきりとしている小学校の一部の受験体操の傾向と対策を紹介したいと思います
受験体操の傾向と対策
◎慶應、青山学院などの共学校
体操が重視されているのは、共学が多いように思います。特に慶應、青山学院などは、スポーツの基本的なことが身に着いているかどうかを見るため、かけっこ、ボール、サーキット運動(跳び箱、マット運動、平均台)、床の運動など、幅広く考査されます。
幼い時から、なるべく多くのジャンルの運動を経験していると良さそうです。
◎私立ミッション系女子校
多くの場合、ダンス、模倣、ゲームなどを通して、運動能力というよりも、協調性があるかどうか、同年齢の子どもとの距離感などを観察されるようです。
指示を聞いての行動、集団行動、グループワークができるかどうか、そして楽しそうにできているかどうか、がポイントです。
また私立ミッション系女子校の場合、「待っている間の姿勢」も大事な要素です。背筋をピンとはって「体操座り」をする必要がありますが、日頃から訓練しておかないと難しいでしょう。
多くの女子校は、体操にはそれほど重きを置いていませんが、横浜雙葉、日本女子大付属豊明、立教女学院などは、慶應などと並ぶほど運動に力を入れています。
◎国立大付属校
国立大付属はくじ引きで受験資格すら得られなかったり、その年度によって学校が求めている児童像が異なり、対策は難しいものがあります。
くまさん歩きやほふく前進、平均台、ケンパーのような基礎的な運動を考査することが多いようです。受験によく出る課題
受験では下記の課題がよく出題されます。
- くまさん歩き
- あざらし― 床にうつぶせになり、背中を反らせて後頭部につま先をつける。
- カンガルー―両足をそろえて手を前にしてジャンプ。
- ケンケン・ケンパー
- スキップ
- サーキットトレーニング―跳び箱・マット運動・平均台など。
- 縄跳び―跳び縄を結ぶまで。
- ボール運び―「あんたがたどこさ」など、遊びを通して手具を使う能力を見ることも。
- ゼッケン結び・はちまき結び
お手玉、けん玉などの昔ながらの遊びそのものが考査で出されることもありますが、日ごろから練習としてけん玉やお手玉をやっておくと、ボールや手具の扱いに慣れやすい面があります。
昨年ぐらいから、「かけっこ」が受験に組み込まれる学校が出てきました。実はかけっこは、ただ走るだけではなく、一目見るだけで、足があがっているかどうかや、瞬発力などが分かる競技です。
私の個人的な考えですが、これからは受験の項目の一つとして取り入れる学校が増えていくのではないでしょうか。受験体操のレッスン、体操教室でのレッスン
Stars Smileyでは、スポーツの家庭教師として受験体操を個別に教えています。
そこではまず、お子さまの課題の技を練習し、次いで、癖を修正していきます。
たとえば、ボールのドリブルがうまくできないとき。お手玉で、手首の使い方、ボールを目で追う練習をしてから、ボールを使う。また、リズムが苦手な場合は、手を叩く練習をしたり、歌いながらドリブルの練習をしたり。
運動はリズムと密接な関係にあるので、音楽に乗せると上達が早くなります。
ケンケンパーなどの動きが苦手なお子さんは、床を蹴る力がないことも要因のひとつなので、トランポリンでジャンプの練習を行います。また、つま先を使う練習も有効で、つま先歩きやつま先ジャンプを行います。
このようにして、体幹を鍛えていきます。これらのことを、親御さんも一緒になって、家でも繰り返し取り組んでほしいと思っています。
私たちが普段開いている体操教室では、次のような流れで1時間過ごします。
- 基礎運動。
- リズム運動。
- ダンス。
- 体操。マット、鉄棒、跳び箱、ボール、なわとびなど全般的に。
こういった体操を年少の時からやっていれば、あえて受験体操をやらなくても、受験に必要な全身運動や礼儀、集団行動は自然と身につきます。
受験は根を詰めないといけないものですが、運動の指導者としては、とにかく楽しく取り組んでもらいたい、それが一番重要だとも思っています。
これから受験されるご家庭の皆さま、どうか楽しく体操に取り組んで、リラックスして本番を迎えてくださいね!
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★14 【for Baby&Kids】熱中症を予防するために。~日常生活での心がけ~
★15 Stars Smileyの意外な一面!? 月例全社ミーティングを大切にしているワケ。
★16 【前編】「受験体操」への心構え ~楽しいという気持ちが一番!日本女子体育大学卒業大学卒業後、テーマパークでシンガー・ダンサーで活躍。未就園児の親子体操「ベビーチア」発案。日本チアダンス協会インストラクター、USAチアダンス協会インストラクター3級、幼児体育協会インストラター、新浦安RAINBOW SMILEY、幕張インターナショナル、スクール「Dolphins」、たまプラーザStars Smiley、恵比寿Stars Smiley、デイレクター兼チーフインストラクター 現在、チアダンス・ベビーチア、幼児体操、障がい児体操、スポーツの家庭教師、インストラクターとして活動。