【後編】チーム力を向上させるために ~チアダンススピリットの中で~

チームの雰囲気づくり

年度はじめにメンバーが入れ替わってできた新しいチームは、互いを知る機会が少ないと、まとまりにくいことがあります。
そんな時はまず、互いを知るところからはじめます。お遊び会や食事会のほか、自分の得意なことをみんなの前で披露したり、スピーチをしたり。
チームによっては、直接的な交流より、交換日記のように文字を通してのコミュニケーションの方がうまくいくこともあります。
チームの個性に配慮しながら、コミュニケーションの方法を模索するのも、指導者、親たちなど周囲の大人の役割です。
チアにおいて多様性を認め合うことはとても大事です。どんな欠点も、長所と表裏一体です。すべてが「あなたそのもの」。何かトラブルがあって「キレて」しまったとしても、私たちは「自分を出せてよかったね」と接します。
大人がそのようなアプローチをすると、ほかの子どもたちにも伝わり、さらに認め合っていくことができるものです。
チームへのかかわり~キャプテン、年長者~

それぞれのチームで、最高学年のメンバーがキャプテンになります。上の学年になると、つい指導者のような心持ちでメンバーに注意しがちですが、「一緒にがんばろう」という気持ちでチームを引っ張ることが大切です。
キャプテン、サブキャプテンは特に、どのように伝えれば伝わりやすいかをいつも考えなければなりません。
ダメ出しのあとは、そのメンバーのことを見届けて、責任を持つよう指導します。「最近、上手になったね」「できるようになったね」などとフォローの声かけをしてほしいと思っています。
チームへのかかわり~保護者、指導者~

Stars Smileyでは、どのチームでも生徒、指導者、保護者の三者で連携をとっています。
指導者たちは絶えずご家庭と連絡を密にとり、親御さんの悩みや生徒たちの悩みを持ち寄り、経験者のアドバイスを得ながら解決策を練ります。
大会のあとには、親御さんも交えて反省会を開き、意見交換を行います。
そして、ご家庭でも練習を一緒にしたり、より良いチームにしていくために話し合ってもらっています。
キャプテンの親御さんには、特に大きな支えが求められます。
キャプテンは、10~15人前後のチームメイト全員に対してアドバイスをしなければなりませんが、親御さんは一緒にレッスンや振付の動画を見て、チームメイトのご家庭に連絡するわけです。
また、キャプテンはチームをまとめるためのお遊び会やミーティングも企画しますが、その連絡なども親御さんが行います。
大会チーム(全国大会を目指すチーム)の場合は、レッスンのあと、家で振り返りをするのがチームのルールとなっています。
練習内容を把握した上で一緒に動画などで確認し、一緒に振り返っていただく、そうした親子のかかわりを、私たちは求めています。親御さんが一緒に練習を確認するだけで、ぐんと上達するものです。
このチームに関しては、親子でチア一色の生活にしてほしいと思っています。
穏やかさと平常心をもつために

これから、秋と来春に大会が待っています。大会でもっとも大切なのは、平常心と穏やかさを保つことです。
今、メンバー同士で自分を出し切ってぶつかり合うのはとても大事です。それを経て、はじめてメンバーの絆は深くなり、より内面が磨かれ、穏やかさを手に入れることができますから。
チアをやっていくうちに、子どもたちはどんどん変化していきます。
おとなしく、自分の思いをうまく伝えられなかった子は、今では学校で積極的にリーダーとしてみんなを引っ張ったり、行事の司会役まで引き受けるようになりました。
また、親元を離れて大会のために初めて渡米した子の1人は、コーチとともに寝起きし、みんなと向き合って話をするうちに、それまでと比べてチームメイトとうまくコミュニケーションできるようになりました。帰国後してからのレッスンに対するポジティブな態度には、目を見張るものがありました。
チアダンスには、一言で表せない醍醐味があります。
観ている人にもこの魅力を伝えていきたい。指導者のひとりとして強く思っています。




