食事のマナーは乳児期から! ~離乳食からの食の習慣~

暖かい日が続き、お子さまと一緒に散歩や公園遊びをするのが楽しい季節になりましたね。今日は、小さなお子さまの食についてのお話です。
特に初めてのお子さまの場合、生活リズムを守るために、大人の食事はさておき、お子さまだけ先に離乳食などをあげたりするご家庭は多いのではないかと思います。一緒に大人の分の食事を用意しても、お子さまの食事にかかりっきりになって、親はすっかり冷めた食事をいただく、ということもよくあるのではないでしょうか。
でも食事って、1人でいただくよりも何人かでいただく方がおいしいと思いませんか?
一緒にいただくことで、お子さまの食事が進んだり、なによりも楽しく食事をすることができます。お子さまが手づかみ食べをできるようになったら、一人で食べている間に自分もなにか口に入れる、というように、ぜひ一緒に食事の時間を過ごしてください。
ところで最近、お子さまが手づかみで食事することを快く思わない親御さんが増えているように思います。なるべく汚されたくないという気持ちはわかります。しかし、手や指を使うことで手や脳が刺激を受け、お子さまの運動神経の発達に役立ちます。
なによりも「自分でつかんで食べたい」という欲求が満たされることで、達成感を得ることができるのです。
食事は楽しく!

手づかみするようになるころ、遊び食べもはじまります。
手でごはんをつかんでは投げたり、スプーンを落としてみたり。 飛び散ったごはんを片付ける親御さんからすると、ちょっとした悩みの種にもなりますね。でもお子さまにしてみると、つかむとどんな感触なのか、投げるとどうなるのか、落とすとどんな音がするのか、好奇心からいろいろな実験をしているわけです。
成長のために、お子さまの好奇心はとても大事。特に自分の手で体験したことはすべて脳の発達の糧となります。注意してばかりでは、親御さんもお子さまも、食事が楽しくなくなってしまいます。
たとえば・・・
- 手づかみしたものを投げても良いように、床に新聞紙やシートを敷く。
- スプーンを何本か用意しておき、投げたら別のスプーンを持たせて、その間にもう一つのスプーンで親御さんがお子さまの口にごはんを運ぶ。
- お子さまが自分でもスプーンを使って食べる練習をする。
私自身もそうでしたが、娘たちを育てるとき、我が家では最初からプラスチック製ではなく、陶器や瀬戸物の「本物の」器を使って食事をさせました。
プラスチック製は赤ちゃんに向いていますが、「落としたら割れる」「持つと重い」という経験をさせる方が、「大事に使わなければならない」という理解が早いように感じます。
「好き嫌い」は変化する

0歳から1歳にかけて、食感などで好き嫌いがあったとしても、時間が経つと食べられるようになることがあります。
最初に食べなかったからと言って、その食材を使わないでいると、そのまま「食わず嫌い」になってしまいます。材料の形を変えたり、少しだけ味をつけたりしながら、「嫌い」と決めつけないであげ続けてみましょう。また幼児期に嫌いになってしまったものでも、8、9歳のころに味覚が変わってきますから、諦めないでくださいね。
離乳食の本や育児の本を見て「こうしなければならない」と思わないで、お子さまの様子を見ながら、「やってみよう」といろいろ試してみるのも良いと思います。
幼児から小学校低学年にかけて、一緒にご飯を作ったりするのもおすすめです。料理に興味を持つことができ、好き嫌いを緩和することにもつながるかもしれません。
食べられないものでも、例えば豆1粒、葉っぱ1枚だけでも良いのです。「この1つを食べたら終わり」と設定すると、1つだけならと、挑戦しやすいものです。
これは、大きくなってからでもはじめられることなので、好き嫌いが多いお子さまは取り入れてみてはいかがでしょうか。
飢饉や貧しさなどで、食べたくても食べられない人が世界にはたくさんいます。親御さんには、そういったことを絶えず意識し、思いを馳せてほしいと思います。お子さまは、親御さんの姿勢から学ぶことがたくさんあるはずです。
現在は給食をはじめ、「食べられなかったら残しても良いよ」と言う風潮がありますが、いらないからとどんどん捨ててしまうのではなく、食物を大切にする気持ちを持てるように伝えてほしいのです。
食事は文化と感謝を伝えるもの

出汁をとり、しょうゆやみそなどの独自の調味料で味をつけ、彩りのあるおかずを個々の小皿に分け、白いご飯と汁物と共にいただく和食。これは、世界に誇れる文化です。赤ちゃんのうちから、自信と誇りをもって次の世代に伝えましょう。
おかゆと、野菜類や肉類の離乳食を一つの器に混ぜて食べさせることは多いと思いますが、最初だけでも、それぞれ器を分けて順番に食べさせてみてください。
食事は文化であり、そして感謝を伝えるものでもあります。
農作物を作ってくれる方への感謝、命を分けてくれた動物への感謝、そして作ってくれる人への感謝。
幼児期から小学生のうちに、日本の文化である和食のすばらしさを伝え、感謝の気持ちで食事をいただくことができるよう、どうかお子さまを導いてあげてくださいね。




