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【Bright Star vol.6】Yuri~一番輝くーNo.1になるために~(後編)
2020年2月10日 8:00 PM カテゴリー: 【Bright Star】チアで輝く子どもたち
こんにちは、Stars Smiley代表の村田綾子です。
チアで輝いている人にスポットライトを当てて、その生き方、考え方、チアへの思いなどをご紹介するコラム「Bright Star」。
6人目は、現在小学校4年生で、大会選抜チームのキャプテンを務めているYuriさん。前編では、「本人がやりたいと思ったひとつのことをがんばらせる」という姿勢で励まし、向き合ってこられてきたお母さまと、最初の頃、泣いていても音楽がかかると楽しく踊り出してしまうYuriさんに、チアと出会うまでのことを聞きました。
どんどん難しい技も吸収していくYuriさんは、年下の子たちから慕われていますが、その影では、ひたすらに努力を惜しまない姿があります。
その一生懸命がんばるYuriさんを、年上のチームメイトたちは困っていたらみんなで助けていました。チアノートを書くのが大変そうなときは、一緒に書いてあげたり、分からないことは教えてあげたり。
後編では、チアをはじめてからのことを、Yuriさんとお母様に聞いてみました。
「Bright Star」とは・・・
Stars Smileyを代表する「Bright Star=輝く人・子ども」をご紹介するシリーズコラム。さて、どうしたらみんなに尊敬されるチアリーダーになれるのでしょうか? その子の生い立ち、親の関わり方、転機が訪れた時などをひも解きます。チアダンスに出会えたことが人生の転機。
――チアをはじめて、変わってきた部分や成長したところはありますか?
(Yuri) 一生懸命にやること、やりきることの大切さを学びました。そして、日々の練習を続け時間をかければ、できないこともできるようになることを知りました。
またチーム全員が同じ気持ちで一緒にがんばれば、大会で賞を取ることができたり、表彰台に乗ることができるということが分かって、もっとがんばりたいと思えるようになりました。
昨年のナショナルズで3位に選ばれたときは、大変だったことやつらかったことを、全部忘れられるくらいうれしかったし、一生懸命がんばってきて良かったなと思いました。
(母) 娘にとって、チアダンスに出会えたこと自体が人生の転機だったと感じます。
チアダンスをはじめたころは、とにかくいつも笑って楽しそうに踊っていました。キッズのころは、センターの子や上級生の動画を何度も繰り返し見て、真似をしていました。やればやるほどのめり込んでいき、携帯をみながら一人で練習をしていました。ある日先生に「スコーピオン」を練習してきてと言われたときは、やる気スイッチがさらに入ったなと親の目から見ても分かりました。
ひとつの物事に対し、上手くなりたいという向上心、練習を継続することの大切さ、目標を達成できたときのうれしさ、達成できなかったときの悔しさ、人として大切にすべきことなど、社会性をより多く学んでいると思います。周りへの思いやりや気遣い、自己抑制など、これからもたくさんのことを学び、一人の女性として成長することを願い、楽しみにしています。毎日の練習と仲間・先生の支えで試練を乗り越えた。
――チアダンスでくじけそうになった時はありましたか?
(Yuri) 1年生のとき、大会チームに入りました。うまく踊ることができず、練習してもしても失敗ばかりでした。また2チーム分の振りを覚えること、練習をすることの大変さや忙しさから、「もうやめたい」と泣きながらママに言ったことを覚えています。
それでも、ママは「毎日練習するしかない」、「練習しないと上手にならないよ」と言い、毎日一緒に練習しました。上級生にもたくさんのアドバイスをもらい、一緒に練習をして、結果、ナショナルズに行きたいという皆の願いが叶い、特別な舞台で楽しく踊ることが出来ました。
ナショナルズで踊ることが出来たから、もっと上手になってまたナショナルズに出たいという気持ちが強くなり、チアダンスを続けることに決めました。
困ったときやどうしたらいいかわからなときは、ママやチームのメンバーと話をしてみます。解決できないときは、先生に相談します。先生とたくさん話をしてみてどうしたらいいか考え、それをしてみます。上手くいかないときは、また先生と話をします。少しづつ解決できる方法を先生とメンバーと考え見つけ出しています。娘の可能性を信じ、あえて厳しい言葉を
(母) 1・2年生までは、上手になることだけに一生懸命になり、踊ることを楽しんでいた2年間だったと思います。
3年生からは大会チームのメンバーとして一番の経験者となり、大会ごとの重要性や、大会に向けてやらなければならないこと等、イメージ出来るものが増えた分、いろいろなプレッシャーを感じてしまうようになってしまいました。大会の度に、今まで経験したことの無い緊張感を娘は感じていたように思います。
それでも、娘の可能性を信じ、あえて厳しい言葉をかけ続けました。先生方やチームのメンバーからもたくさんの前向きな言葉を頂きながら、弱い心を一生懸命抑えて一つ一つの大会を失敗を重ねながらも乗り切ることが出来ました。2019年3月に開催されたナショナルズで、練習どおりに出来たことは娘の大きな自信につながったことと思います。
――大会チームに所属し、チアの練習量も多いと思いますが、リフレッシュする時間などはありますか?
(Yuri) 週2回のチアダンスのレッスンに加え、土日はチームで自主練習をしています。
また、今年から部活動(バスケットボール)を始め、毎朝練習をしています。その他に、公文とピアノを習っています。リフレッシュ方法は、公園でお友達と思い切り遊ぶこと、またおばあちゃんの家で自分のやりたいことを自由にやらせてもらい、ゆっくりと過ごすことです。
――勉強との両立はどうやっていますか?
(母) 4年生になって授業時間や学習の範囲も広がり、今までと同じ動きではこなせなくなってきました。また、部活動を始めて、体力が回復しないままの日々が続いたことにより、気持ちの余裕もなくなってしまいました。そこで改めて話し合い、今一番やりたいことは何なのか、何を優先するのかを再度確認しました。
本人の意思を尊重し、部活動はチアダンスに影響が出ないよう、疲労具合を見ながら、やっていくことに決め、また、習っていた公文は英語のみに減らし、自宅学習に切り替えて、チアダンスを第一優先にしながら、最低限度の学習時間を確保できるように調整しました。目標達成のために、ひとつずつ階段をのぼる
――好きな言葉はありますか?
(Yuri) キッズの頃から大会日当日に必ず手に書いてもらっているおまじない「ぜったいできる!! ゆりが、No.1!!」、これを見ると演技に向かう時、強い気持ちが持てて大丈夫と思えます。
一番輝いているからNo.1という言葉が大好きです。
どんなことでも一番を目指すことは大切だし、そのためにひとつずつ課題をクリアしなければならない。目標を達成するためには、ひとつずつ階段を上らなきゃならないので、いつでも一番を目指しながらがんばっていきたいなと思っています。
あとは「あきらめない!!」です。
諦めたら目標はクリアできないので、諦めないで最後までがんばりたいといつも思います。がんばりたいけど、がんばれないときもある。けど、諦めないで最後までがんばってみたら必ずいいことがある。先生にもママにも言われる言葉です。
――最後に、チアダンスの後輩や読者のみなさまへのメッセージをお願いします!
(Yuri) 私はチアダンスが大好きです。踊っている時は本当に楽しい。テクニックができるようになったときは、とてもうれしいです。
チアダンスが大好きで上手になりたいと思う子がいたら、動画をたくさん見て、上手な子の真似をしてみてください。きっと今よりも上手になると思います。
もっとっもっと上手になりたいと思っている子は、大会で賞を取ることを目標としてみてください。賞を取ることができれば、とってもうれしいし、自信がついてもっとがんばろうという気持ちになると思います。
そして、同じ目標に向かって同じ気持ちでチームの皆とがんばることは、とても大切だと思います。チアダンスは全員で息を合わせて踊らなければならないので、チームとしてひとつになることが一番大切なことだと思います。
同じ目標、同じ気持ちで目標を達成した時のうれしさを先生とチームの皆と味わうことは、本当にうれしいです。それをもっとたくさんの方に知ってもらえたらと思います。練習は大変だけど、あの特別なうれしい気持ちを感じるために。私はこれからもがんばっていきたいです。周囲に目を向け、もがきながらのチーム作り
4年生でキャプテンになってからは、「チームをまとめるにはどうしたら?」「どんな声掛けをしたら?」など、キャプテンとしてチームを見るようになってきたYuriさん。
Yuriさんを見ていると、教えるのも向いていると感じます。それは、一人一人の個性をとてもよく見ているから。聞かれれば、とても丁寧に教えています。
結果が思うように出なくて、泣いたり怒ったり。チームメイトにどう言えば傷つけず、伝えることができるのかインストラクターと一緒に考えたり。もがきながら一生懸命チームと向き合っているようにも見えます。
キャプテンを全うした後には、またさらに大きく成長していることでしょう。
努力家で華やかさを持ち合わせるYuriさんの、さらに大きく羽ばたいた演技を見るのが、とても楽しみです。おわりに
今年度は、キャプテンとしてはもちろんですが、チームの顔であるセンターとして、技術はもちろん、内面からの輝きを追求させてきました。
内面からのというのが、とても大変です。
今まで上級生がいる中でのチームだったのが、自分が最上級生になったチームの中で、下級生への態度や言葉かけ、周りの大人への態度、言葉遣いなどチアスピリットに関わることの学びが大きかったように思います。
キャプテンであり、センターであるということの責任、小学4年生に厳しい課題ですが彼女ならやりきれると信じて共に歩んでいます。
正直、とても手のかかる子ですが(笑)、素直な気持ちがあふれる子です。彼女の良さを引き出せるように講師陣も真正面からぶつかっています。
★★★「Stars Smiley Spirits」バックナンバーも、ぜひご覧ください★★★
「Stars Smiley Spirits」とは、基礎体力・表現・奉仕の精神を柱に、グローバルに活躍できる人材を育てるためのナレッジを紹介したコラムです。
日本女子体育大学卒業大学卒業後、テーマパークでシンガー・ダンサーで活躍。未就園児の親子体操「ベビーチア」発案。日本チアダンス協会インストラクター、USAチアダンス協会インストラクター3級、幼児体育協会インストラター、新浦安RAINBOW SMILEY、幕張インターナショナル、スクール「Dolphins」、たまプラーザStars Smiley、恵比寿Stars Smiley、デイレクター兼チーフインストラクター 現在、チアダンス・ベビーチア、幼児体操、障がい児体操、スポーツの家庭教師、インストラクターとして活動。